🍁 秋空の下、「皿倉八景を歩く」心弾む一日

好天に恵まれた秋の一日、「皿倉八景を歩く」イベントを開催しました。
山全体が紅葉に包まれ、さわやかな空気の中で、参加者24名・スタッフ12名が心弾ませながら歩いた一日となりました。


🌄 国見岩からの絶景に思わず「ハイ・ポーズ!」

登山道を進み国見岩に到着すると、眼下には玄界灘、さらにその先には関門海峡まで見渡せる北九州の大パノラマ。
疲れが一気に吹き飛ぶ景色に、参加者の皆さんも笑顔で記念撮影。ここは毎回歓声が上がる人気スポットです。


🏞 天空ドーム~四季彩ロードへ

天空ドームを登り、皿倉山山頂で少し早めの昼食。青空の下で食べるお弁当は、格別のおいしさでした。

昼食後は長い階段を下りて四季彩ロードへ。
ここは“もみじの回廊”とも呼ばれるほど、緑・黄・赤が重なり合う紅葉のグラデーションが見事。皆さんの歩くスピードも、思わずゆっくりに。


🍂 ねむの木展望台へ続く鮮やかな紅葉の道

貫山や福智山を遠望できるねむの木展望台への道でも、鮮やかな紅葉が私たちを迎えてくれました。まさに秋の山歩きの醍醐味そのもの。


⛩ 帆柱権現神社の石段を登りきると…

権現神社前の長い石段は、息が切れる難所。
しかし、登りきった先で待っていたのは、今年一段と美しいと評判の紅葉。赤や橙に染まった景色が視界いっぱいに広がり、疲れも吹き飛びました。


🌲 皇后杉の林で静寂のひととき

名残惜しい紅葉をあとに、恵みの森へ。
静かにそびえる皇后杉の林では、森の鼓動が感じられるような厳かな空気に包まれました。

表登山道へ抜けると、石積み橋梁が美しい楓杉峡が現れます。
自然に溶け込むようにたたずむ橋梁に、先人たちの英知と技術力を改めて感じ、感嘆の声が上がりました。


🚶‍♀️ 帰路は帆柱15景をたどりながら

最後は表登山道からの景観、帆柱15景の旧跡をたどりつつケーブル山麓駅へ。
秋の恵みを存分に味わった充実の山旅となり、参加者の皆さんは満足そうに家路につかれました。

色づく木の実・草の実 ー 🍂第3回植物観察会

秋が深まり、木々や草の実が色づき始める季節。
11月2日(日)、第3回植物観察会が開催されました。昼からの雨予報が心配されていましたが、当日は見事に晴れ、まさに涼しい小春日和となりました。

講師はおなじみの香月茂樹先生。
一般参加者18名、スタッフ10名、計30名の参加でにぎやかな一日となりました。


🌿まずは座学から ―「秋探し、草木の実と花」

観察会のスタートは、VC(ビジターセンター)での座学。
香月先生が用意された『秋探し、草木の実と花』という5枚にわたる資料をもとに、「色づく木の実・草の実」というテーマに沿ってお話が進みました。

参加者の皆さんは真剣そのもの。
先生からは、「地球温暖化により夏が長くなり、猛暑日が続くことで自然界のリズムや生態系にも大きな変化が起きている」という興味深い話もあり、自然の変化を肌で感じている方も多かったようです。


🌰皿倉山の秋を歩く ― 薬用植物園へ

座学のあとは、皿倉山の薬用植物園へ移動。
この時期は花こそ少ないものの、チャノキの白い花やサラシナショウマ、ヤマハッカ、ヨメナなどが見られました。

一方で、木の実は豊作!
ヒマラヤスギ、オニグルミ、ヤシャブシ、ヒノキ、サンシュユ、ウドなど、秋の実りがあちこちで輝いていました。

香月先生は、それぞれの植物の効用や歴史的な背景、生息地域などを丁寧に解説。
参加者の方々も熱心に耳を傾け、時折質問を交わしながら、じっくりと秋の自然を楽しんでいました。


🌾観察を終えて ― 充実の感想会

最後は恒例の感想会。
「雌雄同株と雌雄異株の違いは?」といった、観察を通して得た疑問が次々と飛び出し、先生が一つひとつ丁寧に答えられました。

観察会の内容がしっかり理解につながっている様子が印象的でした。
また、次回の観察会には参加者の半分がその場で予約するほどの盛況ぶり!

スタッフ一同、「今日の学びと出会いが、皆さんにとって実りある一日になった」と感じる、充実した時間でした。


🍁おわりに

秋の皿倉山は、花の季節を過ぎても自然の彩りが豊かです。
木の実や草の実に目を向けて歩くと、季節のうつろいと自然のたくましさを感じられます。

来月の観察会も、またどんな発見が待っているのか楽しみです。

保全活動 爽健の森

🌲森をまもる日

11月1日。
山の空気はすこし冷たく、白い息がふわりとひろがります。気温は14℃。
葉っぱがゆらゆらと舞う道に、13人の保全部員たちが集まりました。 

「おはようございます!」
「今日は枯木の伐採です。」
朝のミーティングで作業の確認をすませると、
みんなはいつも大活躍の軽トラック―“あまね号”に道具を積みこみます。

チェーンソーに、のこぎり、ロープに、唐鍬。
どれも森を守るための大切な仲間たちです。

エンジンの音とともに、“あまね号”はゆっくりと森の奥へ。
権現周回路をぬけ、市瀬峠の東下り口から、爽健の森へと向かいます。

森の中はしんと静まり返っていました。
風の音と鳥の声だけが聞こえます。
ところどころで、倒れた枯木が道をふさいでいました。大雨や強風で倒れた木々が、何重にも重なり合っています。

「ここは、こっちから切ろうか。」
「じゃあ、私は向こうを片づけます。」
チェーンソー担当の部員を中心に、二つのチームが作業を始めました。

ウィーン、ウィーン……
木を切る音が、森にこだまします。
のこぎりの音、ロープの音、木々が軋む音。
そのひとつひとつが、森の息づかいのようでした。

途中、立ち枯れの木を見つけた部員が声を上げました。
「この木、横木に使えるかもしれない。」
その木は大切に伐られ、道を支える横木として生まれ変わりました。

お昼を過ぎたころ、二つのチームが合流しました。
「おつかれさまです!」
木の切り株を囲んで、あたたかいお弁当をひろげます。笑い声と湯気が、森の空気にやさしくとけていきました。

午後の光が差しこむころ、作業はほとんど終わっていました。
森の道は明るくなり、風が通りぬけます。

「今日もいい仕事ができたね。」
「森がよろこんでるよ。」

あまね号に道具を積み直し、みんなはゆっくりと帰り道へ。
夕日が木々の間からのぞき、オレンジ色の光が森を包みます。

ざわざわ……
木の葉がやさしく揺れていました。
まるで、「ありがとう」と言っているみたいに。(T.Y)

月に一度の清掃登山(10月)

10月26日、一般参加者14名、スタッフ18名の総勢32名が参加し、皿倉山で清掃登山を行いました。
10月からは集合時間が通常の午前10時に戻り、活動前には安全対策として氏名・緊急連絡先を記入した名札を着用することになりました。

出発前には、スタッフより体調管理や事故防止に関する注意事項の説明があり、しっかりと準備体操を行ってからスタート。 


朝晩はすっかり涼しくなったものの、登るうちにじんわりと汗ばむ心地よい気候の中、参加者たちは黙々とゴミを拾いながら進みました。

途中、先頭リーダーの合図で2合目にて休憩。水分補給や服装の調整、飴の配布を行い、体をリフレッシュ。
さらに4合目・6合目でも休憩をはさみ、山頂を目指しました。 

道中では、珍しい植物を見つけるたびに植物に詳しいスタッフによる**“臨時植物観察会”**が開かれ、参加者たちは興味深そうに耳を傾けていました。

そして正午を少し過ぎたころ、全員無事にビジターセンターへ到着!
名札を回収したあと、恒例の集合写真撮影を行い、センター裏の東屋で反省会を実施しました。

甘いお菓子とお茶を囲みながら、心地よい風が疲れを癒やしてくれました。そして、笑顔あふれる参加者の皆さんの表情がとても印象的でした。  (T.Y)

🍀次回の清掃登山にも、ぜひご参加ください!