秋の清掃登山

暑さ対策として、集合時間を通常より早い8時30分に設定して清掃登山を計画しましたが、この日の朝は思いのほか涼しい気候でした。一般参加者9名(うち初参加7名)とスタッフ11名の、合計20名の大きなグループで実施しました。スタッフによるコースの説明、体調管理および事故防止に関する注意事項の説明、そして準備運動を行った後、清掃登山に出発しました。

実りの秋といいますか、道端には平茸やたまこ茸が顔をのぞかせ、小鳥の好む木の実や真っ赤な彼岸花が目に映ります。ゴミを探す目にも、そんな秋の彩りが癒しとなってくれました。石壁の表面には青々としたマメヅルが這い、小さな命のゆりかごのようです。ゆめな、ユウガギク、ムラサキツメクサ、ブタナが競うように花を咲かせ、秋の訪れを告げていました。 

一行は、2合目広場で小休憩を取り(水分補給・服装の調整・飴の配布)、4合目と6合目でも水分補給のための休憩をはさみました。皿倉平では一斉清掃を行い、その後ビジターセンターへ到着。ささやかな感謝の気持ちとして、お菓子とジュースがふるまわれました。みんなで一息ついたあと、集合写真を撮影し、本日の清掃登山を無事に終了しました。


皆さんのおかげで、山は美しく保たれ、登山者がいつまでも愛せる山であり続けています。感謝の気持ちを込めて──また会いましょう!

第2回野鳥観察会 〜山頂でハチクマの渡りを見よう!〜

朝9時30分にスタート。一般参加者9名、スタッフ12名、そして講師1名の計22名が集合し、ケーブルカーに乗って山頂を目指しました。

この時期、全国のバードウォッチャーたちが心待ちにしているのが、ハチクマの渡りです。ハチクマはタカの仲間で、全長約60cm、翼を広げると120〜140cmにもなる迫力のある野鳥。毎年秋になると、日本各地から南へと渡っていくその雄大な姿を見ようと、多くの人が観察に訪れます。

今回の観察地は、山頂北側のブランコ周辺。現地では講師の梅野さんから、ハチクマの特徴や渡りについての簡単なレクチャーを受けました。

しかし…この日はあいにくの曇り空。風向きも悪く、昼前には雨が降りそうな予報。ハチクマの飛来を期待しつつ、全員で関門橋方面を見上げながら空をじっと観察しました。

1時間ほど粘ってみましたが、残念ながらハチクマの姿は1羽も確認できず。どうやら風待ちのため、どこかで足止めをされていたようです。

その後はビジターセンターへ移動し、研修室で梅野講師による特別映像上映タイム。なんと、前々日に同じ場所で撮影されたばかりのハチクマの渡り映像を見せていただきました!

そこにはなんと…341羽のハチクマが空を舞う圧巻の光景が!
タカ柱(たかばしら)と呼ばれる、円を描きながら上昇する姿も複数回観察できたそうで、まさに見応えたっぷり。皿倉山の上空をつかむ風に乗って、次々と南へと飛び立っていったそうです。

今回の観察会では直接ハチクマの姿を見ることは叶いませんでしたが、映像を通してその魅力をしっかりと感じることができました。そして何より、自然の中でじっくりと空を見上げる時間もまた、贅沢な体験だったのではないでしょうか。

ハチクマたちが無事に目的地までたどり着けるよう、祈りを込めて観察会は終了。
参加された皆さん、本当にお疲れさまでした!

また次回、青空の下でお会いできるのを楽しみにしています♪

皿倉山満喫、涼を求めて皿倉山上散歩

9月に入っても真夏日が続く中、少しでも涼しさを求めて「皿倉山満喫、涼を求めて皿倉山上散歩」を開催しました。山頂周辺は下界より3~4℃ほど気温が低く、林間コースを歩けば心地よい風に包まれます。今回は、山頂直下を周回するアップダウンの少ないルートを選び、咲き始めた秋の花々を楽しみながらの散策となりました。

しかし、この夏の異常な暑さの影響もあり、参加者の皆さんの中には久しぶりの山歩きという方も多かったようです。そのため途中で離脱する方も出ましたが、体調不良になった方を含め、全員無事に下山できたことは本当に安心でした。近年の気候変動の中で、安全に配慮した登山計画の難しさを改めて実感する一日でもありました。

それでも、花を写真に収めたり、木陰で涼を味わったり、自然の中での時間はやはり格別です。山頂に着いたときに吹いた爽やかな風と、広がる絶景には思わず「来てよかった」と声に出してしまうほどでした。国見登山道を下山するときには、達成感と心地よい疲労感が残り、まさに“清涼感を味わうひととき”となりました。

深緑で森林浴–第2回植物観察会

今日は、6月1日!西井田光広先生にご指導いただきました。参加者は20名(うち初参加5名)、スタッフは11名、研修生は4名の計36名でした。]

今回も快晴のお天気に恵まれ、気持ち良い新緑の中、植物観察会スタート。
VCにて、先生の資料のハンカチノキの座学を始める。雄花、雌花の違いの説明や、名前の由来の白いものは、花びらではなく葉が変形した苞葉(ほうよう)であり、10年以上の正木にならないと「ハンカチ」ができないなど。


VC前で準備体操のあと、オオヤマレンゲとウケザキオオヤマレンゲが見頃を迎えていたので、急きょVC下の植物園に見学へ。ウケザキオオヤマレンゲが満開で可憐で美しかった。
VCの周りはウツギ、ヤマボウシ、エゴの花が満開で、特に今年は花芽が多く、足元は落ちた花の絨毯になっていて、参加者たちは感動していた。


皿倉平へ向かってゆっくり進み、皿倉平でもヤマボウシ、カマツカ、ガマズミ、イヌシデなどの樹木がたくさんのツボミや花をつけて綺麗だった。
権現周回路を通り山頂へ。途中、クマノアシガタ、キツネノボタン、カノコソウ、ナルコユリなどが咲き乱れて、参加者たちは可愛いを連呼して楽しんでいた。


権現山山頂、ピクニック日和の空の下で、昼食を済ませ、ゆっくり林道を下り、14時皿倉平で解散。


初参加の参加者からは、知らなかった自然の世界を知ることができて、視野が広がった。これからは、皿倉山に頻繁に登って来たいと嬉しい言葉が聞かれ、もっと回数を増やしてほしいなどの意見もあり、満足していただいて、植物観察会を終えることができた。