色づく木の実・草の実 ー 🍂第3回植物観察会

秋が深まり、木々や草の実が色づき始める季節。
11月2日(日)、第3回植物観察会が開催されました。昼からの雨予報が心配されていましたが、当日は見事に晴れ、まさに涼しい小春日和となりました。

講師はおなじみの香月茂樹先生。
一般参加者18名、スタッフ10名、計30名の参加でにぎやかな一日となりました。


🌿まずは座学から ―「秋探し、草木の実と花」

観察会のスタートは、VC(ビジターセンター)での座学。
香月先生が用意された『秋探し、草木の実と花』という5枚にわたる資料をもとに、「色づく木の実・草の実」というテーマに沿ってお話が進みました。

参加者の皆さんは真剣そのもの。
先生からは、「地球温暖化により夏が長くなり、猛暑日が続くことで自然界のリズムや生態系にも大きな変化が起きている」という興味深い話もあり、自然の変化を肌で感じている方も多かったようです。


🌰皿倉山の秋を歩く ― 薬用植物園へ

座学のあとは、皿倉山の薬用植物園へ移動。
この時期は花こそ少ないものの、チャノキの白い花やサラシナショウマ、ヤマハッカ、ヨメナなどが見られました。

一方で、木の実は豊作!
ヒマラヤスギ、オニグルミ、ヤシャブシ、ヒノキ、サンシュユ、ウドなど、秋の実りがあちこちで輝いていました。

香月先生は、それぞれの植物の効用や歴史的な背景、生息地域などを丁寧に解説。
参加者の方々も熱心に耳を傾け、時折質問を交わしながら、じっくりと秋の自然を楽しんでいました。


🌾観察を終えて ― 充実の感想会

最後は恒例の感想会。
「雌雄同株と雌雄異株の違いは?」といった、観察を通して得た疑問が次々と飛び出し、先生が一つひとつ丁寧に答えられました。

観察会の内容がしっかり理解につながっている様子が印象的でした。
また、次回の観察会には参加者の半分がその場で予約するほどの盛況ぶり!

スタッフ一同、「今日の学びと出会いが、皆さんにとって実りある一日になった」と感じる、充実した時間でした。


🍁おわりに

秋の皿倉山は、花の季節を過ぎても自然の彩りが豊かです。
木の実や草の実に目を向けて歩くと、季節のうつろいと自然のたくましさを感じられます。

来月の観察会も、またどんな発見が待っているのか楽しみです。

皿倉山満喫、涼を求めて皿倉山上散歩

9月に入っても真夏日が続く中、少しでも涼しさを求めて「皿倉山満喫、涼を求めて皿倉山上散歩」を開催しました。山頂周辺は下界より3~4℃ほど気温が低く、林間コースを歩けば心地よい風に包まれます。今回は、山頂直下を周回するアップダウンの少ないルートを選び、咲き始めた秋の花々を楽しみながらの散策となりました。

しかし、この夏の異常な暑さの影響もあり、参加者の皆さんの中には久しぶりの山歩きという方も多かったようです。そのため途中で離脱する方も出ましたが、体調不良になった方を含め、全員無事に下山できたことは本当に安心でした。近年の気候変動の中で、安全に配慮した登山計画の難しさを改めて実感する一日でもありました。

それでも、花を写真に収めたり、木陰で涼を味わったり、自然の中での時間はやはり格別です。山頂に着いたときに吹いた爽やかな風と、広がる絶景には思わず「来てよかった」と声に出してしまうほどでした。国見登山道を下山するときには、達成感と心地よい疲労感が残り、まさに“清涼感を味わうひととき”となりました。

深緑で森林浴–第2回植物観察会

今日は、6月1日!西井田光広先生にご指導いただきました。参加者は20名(うち初参加5名)、スタッフは11名、研修生は4名の計36名でした。]

今回も快晴のお天気に恵まれ、気持ち良い新緑の中、植物観察会スタート。
VCにて、先生の資料のハンカチノキの座学を始める。雄花、雌花の違いの説明や、名前の由来の白いものは、花びらではなく葉が変形した苞葉(ほうよう)であり、10年以上の正木にならないと「ハンカチ」ができないなど。


VC前で準備体操のあと、オオヤマレンゲとウケザキオオヤマレンゲが見頃を迎えていたので、急きょVC下の植物園に見学へ。ウケザキオオヤマレンゲが満開で可憐で美しかった。
VCの周りはウツギ、ヤマボウシ、エゴの花が満開で、特に今年は花芽が多く、足元は落ちた花の絨毯になっていて、参加者たちは感動していた。


皿倉平へ向かってゆっくり進み、皿倉平でもヤマボウシ、カマツカ、ガマズミ、イヌシデなどの樹木がたくさんのツボミや花をつけて綺麗だった。
権現周回路を通り山頂へ。途中、クマノアシガタ、キツネノボタン、カノコソウ、ナルコユリなどが咲き乱れて、参加者たちは可愛いを連呼して楽しんでいた。


権現山山頂、ピクニック日和の空の下で、昼食を済ませ、ゆっくり林道を下り、14時皿倉平で解散。


初参加の参加者からは、知らなかった自然の世界を知ることができて、視野が広がった。これからは、皿倉山に頻繁に登って来たいと嬉しい言葉が聞かれ、もっと回数を増やしてほしいなどの意見もあり、満足していただいて、植物観察会を終えることができた。

🌸 第1回植物観察会(4月6日開催) 🌸

春の風が少しだけ頬をなでる中、空は澄みわたり、まさに花見日和の一日となりました!
待ちに待った今年度最初の植物観察会には、講師に香月茂樹先生をお迎えし、参加者30名(うち初参加12名)、スタッフ12名を含む総勢43名の大所帯での開催となりました。

広がる春の空気の中、参加者の皆さんは先生のお話に夢中で耳を傾け、熱心にメモを取りながら常にまとまって行動。初参加の方々もすっかり打ち解け、終始和やかな雰囲気で観察が進みました。

そして今回のメインイベント「白寿の桜」はというと……心配された開花状況もまったくの杞憂!ほぼ満開の圧巻の姿で、見る者すべてを魅了し、あちこちから「わぁーっ!」と感嘆の声があがりました🌸
サクラ広場では、ピンク色の濃淡が織りなすグラデーションに、まばゆい黄色のレンギョウがアクセントとなり、まるで春色の絵画のような光景に。

足元にも春の訪れがたっぷりと。スミレ、オオイヌノフグリ、タンポポ、キランソウといった野草たちが可憐に咲き乱れ、視線を落としても楽しみが尽きません。何より、香月先生の豊富な知識とユーモアあふれるトークが、参加者の心をしっかりつかみ、特に初参加の方からは「とても楽しく学べた!次回もぜひ参加したい!」との嬉しい声がたくさん寄せられました。

春のエネルギーに満ちた観察会となり、幸先の良いスタートを切ることができました。
次回も、皆さんと一緒に自然の魅力をたっぷり楽しめることを楽しみにしています!