3月7日。
昨日の雨も、いつの間にか止みました。
少し肌寒い朝の皿倉山。ヤマボウシ小屋には、12人の仲間が集まります。
今日の保全作業は、大蔵登山道コース。
2月のパトロールで見つけた課題を、一つひとつ確かめながらの作業です。




「ここには頂上方面への標識を」
「この横断溝は掘り直そう」
「階段も2本、しっかり直しておこう」
みんなで確認を終えると、道具を肩に森の中へ出発しました。



落ち葉や土砂に埋もれてしまった横断溝。
唐鍬を手に、それぞれが腰をかがめ、丁寧に掘り起こしていきます。
水がまた気持ちよく流れるように――
静かな森の中で、コツン、コツンと土を削る音が響きます。




続いては階段の整備。
運んできた2本の横木を使い、ぐらついた足元をしっかりと直していきます。
登山道を歩く人たちが、安心して足を運べるように。


二つの仕事が終わるころ、時計の針はもう正午を過ぎていました。
短い昼食でひと息ついたあと、今度は2チームに分かれて作業です。
ひとつのチームは山側の土を削り、登山道を広く。
もうひとつのチームは、伸びてきた笹の葉を刈り、歩きやすい道に。



みんなの力を合わせて、今日の保全作業も無事に終了。
帰り道、ふと見上げると――
道ばたの河津桜が、見事に咲いていました。
「おつかれさま」
そんなふうに、やさしく声をかけてくれているようでした。


午後2時すぎ。
ヤマボウシ小屋へ到着。
道具をきれいに洗い、元の場所へ丁寧に片付けます。
これもまた、保全部員の大切な仕事。

朝から歩き、掘り、直し、刈り、整えてきた登山道。誰かに見せるためでも、褒めてもらうためでもありません。
ただ、次にこの道を歩く人が少しだけ歩きやすくなるように。
この山が、これからも気持ちよく迎えてくれるように。
静かな大蔵登山道には、今日も12人の小さな力のあとが残りました。(T.Y)



